NPO法人 アルファ発音塾

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コラム

箱根町立箱根の森小学校 箱根町キッズカレッジ (2013年8月4日更新 小倉陽子)

教室の風景

箱根町教育委員会主催の箱根町キッズカレッジで大空さんと講師をしました。
講座名: エンジョイ英語 「専門的に学ぶ楽しさを見つける活動を通して箱根町の6年生の交流を図る」ことを主な趣旨とした講座です。

もう1年以上前のこと、YESメソッドを薦めた際の、ある自治体の教育長さんの言葉を思い出します。
「今の子どもは、いい英語、英語らしい英語を話すので、これ以上の発音のレッスンは必要ない」
その時は、実際に聞いていないこともあって、返す言葉はありませんでした。

さて、箱根町の子どもだちへ、いつものように「世界に通じる英語の音」のレッスンを始めました。
なるほどCDを聞いているので、簡単な会話文を全員で読んでみると、起伏、抑揚はほんとうに、CDやネイティブのそれに似ていました。あの時の教育委員長のことばと合致しています。

教室の風景

やっぱり。私の危惧は当たっていました。
通じるか通じないかは、抑揚だけのものではありません。

『 r と l 』『 f と h 』『 th と s 』など、日本語に無い音は全くできていませんでした。
下くちびるを押さえる f の音や、舌先をかむ th の音のことを知りませんし、発音の仕方を説明しても口がついていきません。
5年生はまだ日本語英語をたたき込まれていないせいか、素直に指示をうけいれて f、th の音を再現することができますが、ALTの指導を受けている子どもたちの多くは、相変わらずカタカナ読みの発音でしか英語を話せないのだと感じました。

一度身についた発音を変える事の難しさを実感した一日でした。